個人的な日記

個人的な日記です。

Virgin suicide

病める時も健やかなる時も傍に居るのは配偶者でなければならないのか?


どうしようもなく病める時、布団を被って泣いている時、シャワーを浴びながら嗚咽している時、私の居場所は私にしかないと悟った時、私は恋人に連絡出来なかった。

恋人は旅行に行っていた。
楽しい旅行を私の勝手なメンタルのヘラで台無しにすることなんて到底できなかった。


逆を考えると、もし私が楽しい旅行の時に恋人がそのような状況になってしまったら普通に相談して欲しいと思う。身勝手極まりない。恋人関係はエゴで成り立つものなのだろうか。

もし結婚していたり同棲していたら相手をきっと避けては通れないが、その時私はミッドサマーの冒頭のシーンを思い出していた。
クリスチャンはダニーのことを心配するポーズをとりながら負担に思っていた。私はホルガ村に行かねばならぬのか。ちなみに私と恋人は350km離れた所に住んでいる。


煙草を何本吸っても肺も心も満たされることは無く、腹は減っているのに一口でも食べたら吐いてしまいそうだった。


そんな時唯一連絡しようと思ったのは実際に会ったのはたった2回だけの友人だった。以前彼女は自殺を図ろうとしていてSNSで異変を感じた私は電話をかけた。その時は1回しか会ったことが無かった。偽善なのかどうか、よく分からないけど私はその時彼女に死んで欲しくないと思った。死んで楽になるならそれは本人の選んだ道、誰にも止める権利なんてない。ただ電話が繋がった時彼女はボロボロボロボロと泣いていたのを覚えている。それから2年経ち、私も彼女もまだ生きている。

1度助けてあげたから私も助けてもらおうなんてそんな恩着せがましいことを思ったのではないと思いたいが、私の今の気持ちを理解してくれるのは彼女しかいないと思った。明け方4時まで通話して、私はようやく眠ることが出来た。


病める時も健やかなる時も、傍に居るのは配偶者でなければならないのか。

ただそんな時に頼るのが配偶者でないとすると、恋人も友達も全てフラットということになる。人間の勝手に決めたカテゴリーは実に不自由だ。

全ての生き物は個であり、それで完結しているからなんの問題もないのではないかとも思う。

そう思うのに、友達に戻ろうとは何故だか言えないのだ。