個人的な日記

個人的な日記です。

個人的な日記

春になると1年間日々微量に見て見ぬふりをしてやり過ごしてきたおいてけぼりの感情が一気に洪水となって溢れてきて情緒が映画『パプリカ』のパレード状態になってしまう。
句読点は押し流されて消えました。

毎年春が嫌いだと思うのをわかりやすく言語化しようと試みた結果2021年はこうなりました。来年はきっとまた違う形で春なんて嫌いだと言っていることでしょう。拝啓2022年の私へ。

唯一春の良いところは考え事しながら仕事中にぶわっと涙が出てきても花粉のせいに出来ることだ。
もはやコレも含めて私の花粉症症状ということにしてしまおうか。ですます調に揃えることもできません春なので。


4月になったら学年があがり先輩たちは居なくなる。
私という人間はとっくに義務教育を終え何年も経っているというのに「学校」というコミュニティを軸に形成されている。
5月になり木々が青く生い茂ると皆廊下でダンスを練習し始める。私の通っていた高校ではそうだった。私は参加していなかったけれど。

つい数日前まではそこに居た人達がごっそり違う環境に押し出され、繰り上がり同じ環境にありながら代謝が行われる。暖かい、優しそうな顔をして春は暴力的だ。
黄色い花粉を撒き散らしながら鞭を降るって世界を押し出してゆく。


NHKのドキュメンタリーで画家の五味太郎が日本の教育制度は自ら考える人間を育てようとはしていない。全く考える事ができない人間が形成されるようカリキュラムされている、というようなことを言っていた。濁してはいたが、考えずにすぐ戦争にいけるように、それは戦前から現在までずっと変わっていない、全く良いと思わない、そんな内容だった。

極論ではあるが確かにと思う面もある。
これもまた聞きかじった意見でしかないが、日本の倫理観は「他人と比べて恥ずかしくないか」という所に存在し、キリスト教圏では「神様はいつも見ていらっしゃる、故に恥じないように行動せねばならない」という所に在る。ということを聞いた。

起立、礼、着席。おはようございます。お国の為に、良い大学に行くために、あなた自身のより良い人生の為に。

みんな本当は考えたくなんかない。何も考えずに楽な方に行きたい。そうしてどんどん楽じゃないほうの地獄へ進んでゆくんだな。
1万年とか経ったら、もしかしたら人間の頭部は無くなっているかもしれない。顔が無ければ、偏見や差別も交尾の際に相手を選り好みすることもないから効率的かもしれない。二本足も効率が悪いのでドローンみたいに4本足で、地を這う生き物になるかもしれない。

人間は嫌いだ。でも、懲りずに人間を相手にした商売をしようとしている。愚かで汚くて、それでも人間が創り出したものを美しいとも思う。どう足掻いても逃れられないならせめて、傭兵ではなくプライベートアーミーになりたい。