個人的な日記

個人的な日記です。

塔の上で冷凍パスタ

お風呂上がりに化粧水をつけて、乳液を擦り込んで、美容液つけて、クリームパックして、そんな工程をしていると面倒臭いのと同時に「注文の多い料理店みたいだな」と思ってしまうのでピュッピュと化粧水をつけておわり、みたいなずさんなことをずっとしていたら30代目前の私は肌も身体もカサカサになってしまった。

前述したように性欲は無くなったのに誰かに触れられるときの私はすべすべでありたいなどと思い改め最近は注文の多い料理店よろしく色々塗りたくるようになった。愚かだ。きっとこれもすぐ飽きてしまうだろう。

圧倒的に1人で居たいと自分が思っていることに一人暮らしをはじめてから気が付いた。でも場当たり的な寂しさはある。
好きだった人のことを、振られてから三年経っても毎日思い出す。

正確には「好きだった人だった人」だ。
半年だけ一緒に仕事をしただけなので悪いところを1つも知らず、「また一緒に仕事をするかもしれないから」と優しく断られたので私の脳は都合よく理想の存在を造り出し何度も何度も素敵だった瞬間だけを思い出し錬成されたそれはもうその人では無い。
異性との汚い部分の無い綺麗な思い出は希少だ。

痛々しいそんな尿結石の蜃気楼みたいなものを大事にしているだけ。

最近はぬるい仕事をして生きている。
注意されることより注意することの方が多くなった。
朝9時に起きて夜9時に帰って冷凍のパスタ食べて夜更かしして寝て起きての繰り返し。冷凍のパスタと野菜ジュースが1番コスパ良くて健康的な罪悪感が少ないと気付いたが正しいのかどうかはわからない。

毎日23時40分の終電まで仕事して24時までのまいばすけっとに間に合えば自炊して朝7時に起きて走って2駅乗り換えて出勤していたわたしに頬を引っぱたかれそうだ。
引っぱたかれたらやさしく抱きしめてあげたい。

心穏やかに暮らしたい。

今年のおひつじ座はとにかく出会い、出会いがあるぞみたいなことを各種占いが言っていた。
持ち物を断捨離して空きスペースを作ると新たな出会いに恵まれるなどともよく言うが物に溢れた私の部屋は1つも要らないものなど無いように思え、それは現状に満足しているから膠着しているようにも思える。

変わり映えのない日々にはもう飽きたし、物も会社も断捨離して、新しい生活を思い描いてはいるのだが、固定給と陽当たりの良い社宅で好きだった人だった人への自分の凝り固まった幻想尿結石の蜃気楼を眺めながら日々過ごすことに何の不自由もないから。

「出たいと思えば牢になり、出たくないと思えば城になる」
モノノ怪』のっぺらぼう の薬売りの台詞だ。

出たいと思いながら城の中で妄想を続けている。